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種の選択要求の対応について

目次

要旨:米国における「種の選択要求」の対応について紹介する。

近年、地球温暖化によって、世界の平均気温は上昇を続けている。この問題に対して、各国の企業が脱炭素、次世代自動車や有機ELディスプレイなどの分野のさまざまな発明を特許出願している。

このような分野の特許出願は、実施形態が多数にわたることがあり、米国出願した場合、「restriction and/or election requirement」(121条)が通知される可能性が高くなる。

そこで、オフィスアクションの「Election/Restrictions」において、種の選択要求(election requirement)の対応について紹介する。なお、狭義の限定要求(restriction requirement)については、別の機会で言及する。

種の選択要求の対応について

趣旨

属(genus)のクレーム(つまり、ジェネリッククレーム)および属に含まれる複数の種(species)のクレームを有する出願について、属のクレームが許可できないと認定された場合、審査対象としてクレームの種を選択するよう要求される(規則1.146)。 「種」は、実施形態に相当する(MPEP806.04(e))。 「ジェネリッククレーム」は、2以上の実施形態を包含する(MPEP806.04(e))。つまり、「ジェネリッククレーム」は、種のクレームを包含する上位概念のクレームである。

必須対応事項

提示された複数の種のいずれかを選択し、対応するクレーム、および、ジェネリッククレームを特定する。

審査

ジェネリッククレームが許可される場合、選択された種および非選択の種のクレームの特許性が認められる。ジェネリッククレームが許可されない場合、選択された種のクレームは審査され、非選択の種のクレームは審査されない。

留意事項

・反駁(traverse)することは不可能ではないが、一般的には認められない。
・必須ではないが、応答の際にクレームと種との対応関係を示すテーブルを作ると関係がわかりやすい。

拒絶理由通知の一例(一部抜粋)

Ⅰ:Species of figs.1-3 shown as First Embodiment(page AAA、Line BBB-CCC)
Ⅱ:Species of figs.4-6 shown as Second Embodiment(page DDD、Line EEE-FFF)

種Ⅰが図1-3(実施形態1)、種Ⅱが図4-6(実施形態2) と認定されている。

ジェネリッククレームが無いと認定されている。

対応例

応答の際にクレームと種との対応関係を示す下記テーブルを作ると関係がわかりやすい。下記テーブルは、クレームごとに、クレームが種Ⅰ(実施形態1)および種Ⅱ(実施形態2)のうちのどの種または両方を包含しているかを確認していき作成する。

例えば、下記テーブルにおいて、従属クレーム3は、種Ⅰ(実施形態1)だけを包含する種のクレームでり、従属クレーム4は、種Ⅰ(実施形態1)および種Ⅱ(実施形態2)の双方を包含するジェネリッククレームである。

以下のケースで種Ⅰを選択する場合、下記を現地代理人に指示するとよい。
(1)提示された種Ⅰを選択すること
(2)種Ⅰが、クレーム1、3、4、5に対応すること
(3)ジェネリッククレームが、1、4、5に対応すること

クレーム
1Ⅰ,Ⅱ
2
3
4Ⅰ,Ⅱ
5Ⅰ,Ⅱ

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